税務・会計トピックス

【税務調査対策】法人保有の仮想通貨は時価評価するのか、についての続報

 

今年も当事務所は無事に確定申告の時期を乗り切れそうで、あとは取りまとめの作業くらいとなってきました。

 

2017年は仮想通貨元年と言われた年だけあって、今年は仮想通貨に係る確定申告関係の相談や依頼が急増し、その対応が特にハードな年になりました。宮崎市や都城市という土地柄か、仮想通貨というものに消極的な税理士・会計士が多かったらしく、駆け込み寺的に当事務所に来て下さった方々が多かった印象です。

 

さて、個人の確定申告が終わったら、次にひかえるのが圧倒的な数を誇る3月決算の法人の確定申告です。今度は、会社で持っている仮想通貨の税務上の取扱いが気になってくるかと思います。

 

以前、「仮想通貨は、法人税確定申告では期末時に評価損益を計上するのか?」の記事で触れた通り、価格の変動等を利用して利益を得るなど投機目的で仮想通貨を保有している場合であっても,税務上は期末に時価評価せず含み損益も認識しない、とされています。

 

そして、税務通信にて、法人保有の仮想通貨は時価評価するのか、についてのさらなる続報が出ましたので、概要を紹介します。

それは、仮想通貨が「短期売買商品(*1)」に該当すれば、時価評価の対象になるのでは、という声があったことに対する回答となります。

 

「この点について改めて確認したところ,一般事業会社が保有する仮想通貨は,たとえ投機目的で保有している場合であっても法人税法における要件に該当しない限り,短期売買商品には当たらないとのこと。ただ,法人が自ら短期売買目的で取得したものである旨をその取得日に帳簿書類に区分記載した場合や,専門部署を設けてトレーディング目的で商品の売買を行う場合には該当する余地がある

とのことです。

 

法令上は時価評価される余地もあることはあるようですが…

トレーディング目的で取得した仮想通貨について、法人がトレーディング業務を日常的に遂行し得る人材によって構成された独立の専門部署(関係会社を含む。)を設け、このような専門部署により売買されれば、専担者売買商品となり時価評価の対象になる余地が出てきます(なお、単に、短期的な売買利益の稼得を目的とした取引を行っているということ、あるいは、このような取引を行うことを兼務する担当者が取引を行っているといったことのみでは、専担者売買商品には当たりません)。

現在のところ,仮想通貨に関してトレーディング業務を行う専門部署を設けている法人の例はレアケースとされています。

 

また、法人が仮想通貨を取得するに当たって、その取得の日に法人自らが仮想通貨の取得に関する帳簿書類において、短期売買目的で取得した資産の勘定科目をその目的以外の目的で取得した資産の勘定科目と区分することにより記載が行われていると、帳簿記載短期売買商品となり時価評価の対象になる余地が出てきます。(法人が短期的に売買し、又は大量に売買を行っている仮想通貨であっても、このように区分していないものは帳簿記載短期売買商品に該当しないとされています)

 

よって、一般事業会社が購入・保有している仮想通貨については、その取得した時点において短期売買目的で取得したことを帳簿書類に明示していなければ、短期売買商品には該当しないこととなります。さらに、法人が保有していた仮想通貨について、その取得後に大幅な値上がり・値下がりがあったからといって、後日 、短期売買商品に振り替えるといった処理もできないため注意が必要です。

 

*1「短期売買商品」とは、

① 専担者売買商品

金,銀,白金その他の資産のうち,市場における短期的な価格の変動又は市場間の価格差を利用して利益を得る目的で行う取引に専ら従事する者が短期売買目的でその取得の取引を行ったもの。

② 帳簿記載短期売買商品

金,銀,白金その他の資産のうち,その 取得の日 において短期売買目的で取得したものである旨を財務省令で定めるところにより帳簿書類に記載したもの。

が該当します。

 

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